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it ~ to/it ~ that構文の2種類の用法
it ~ to 構文はto不定詞が主語の位置で使われていた文ですが、名詞的用法で名詞の代わりになれるということは、当然目的語にも補語にもなれるということです。it ~ to 構文が目的語に使われた形(これは必ずSVOCの第5文型になる)と、ついでにit ~ that 構文も紹介します。特に接続詞のthatを使った文などは、英文が長くなりやすく、長文中では構文の把握がいっそう大事になってきます。そのためにも短い文の内からスラッシュを入れて文節を意識するトレーニングをしていきましょう。
it ~ to/it ~ that 構文が主語で使われている場合
ex. | It is very important / to choose good friends. 「それはとても重要だ / よい友人を選ぶこと」It is certain / that he will succeed. 「それは確かだ / 彼が成功すること」 |
it ~ to/it ~ that 構文が目的語で使われている場合(SVOCの第5文型)
ex. | I found it hard / to walk in the deep snow. 「私はそれを困難だと分かった / 深い雪の中を歩くこと」He made it clear / that everyone objected to the plan. 「彼はそれを明らかにした / みながその計画に反対だ」 |
【演習】 [ ]内の指示に従って答えなさい。
(1) | We found it impossible to advance in the dark. | [和訳] |
(2) | 「あなたが結婚するというのは本当ですか} Is [you/are/true/getting/it/that/married]? |
[語順整序] |
(3) | He made it clear that there were some problems with the plan. | [和訳] |
ヒント
(1) | |
(2) | |
(3) |
it ~ for ~ to ⇔ it ~ that 構文の書き換え
for ~ toは意味上の主語(S')・述語(V')・目的語(O')といった関係がありましたが、これを本当の主語(S)述語(V)に書き換えることがあります。注意点は述語動詞の部分です。
次の各文をit ~ that 構文に書き換えなさい。
(1) | It is certain for him to be at home.(certain「確かな(形容詞)」) |
(2) | It is certain for him to need help soon. |
(3) | It is natural for parents to love their children. |
(1) | 「それは確かだ / 彼が家にいることは」 It is certain / for him to be at home. = It is certain / that he is at home. |
基礎の問題ですが、to beの時制に注意してください。to+動詞の原形(to be)で分かるように、不定詞の 後ろの動詞は現在のことなのか過去のことなのかを表していません。これをit ~ that S Vに書き換える時は、動詞の時制を明示する必要が出てきます。 基本的には前の主節動詞に注目し、現在なのか過去なのかを判別します。逆にit ~ that から it ~ to 構文への 書き換えもやってみてください。こちらの方が難しいかもしれませんね。
(2) | 「それは確かだ / 彼がすぐ助けを必要とすることは」 It is certain / for him to need help soon. = It is certain / that he needs help soon. × = It is certain / that he will need help soon. ○ |
内容から、彼が今助けを必要としているわけ ではなく、近い将来にそうなるといっています。問題文にはないwillを 自分で気づかなければいけません。慣れてきたら訳を考えて、ここまでを目標にします。これも it ~ that から it ~ to 構文へ、必ず手を動かして書き換えをしてみてください。「willはどうなるの?」と戸惑うはずです。なくなってしまうんですね。
(3) | 「それは確かだ / 親が自分の子供を愛することは」 It is natural / for parents to lovetheir children. = It is natural / that parents love their children. ○ = It is natural / that parents (should) love their children. ○ |
ひっかけがなさそうですが、実はit ~ that 構文の形容詞が natural/surprisingなどの場合、そのthat節中では形式的にshouldが使われます。 このshouldは"形式的"なので訳しません。そのためか時々さぼっていなくなり、結果 後ろに原形動詞がつながるという変な文ができあがります。
cf. | It is natural that he be at home. (he should beのshouldが省略されている) |
it ~ for ~ to ⇔ it ~ that 構文の書き換え 述語動詞の時制に注意 |
too ~ to / so ~ that ~ can't 構文の訳し方は?
tooとsoの両方とも、「とても、非常に(=very)」の意味があります。ただしtoo ~ to構文で使われると特別な訳し方になったり、さらにso ~ that ~ can't 構文への書き換えも 問題に問われたりするので、注意ポイントがたくさんあります。
too ~ to / so ~ that ~ can't 構文の訳し方
too ~ to・・「とても~なので・・できない」 |
ex. | It is too cold / to go swimming. 「とても寒いので / 泳ぎに行けない」 |
too ~ toの訳し方を確認したら、今度はso ~ that ~ can't構文への書き換えです。接続詞のthatを使い、後ろは本当の主語(S)述語(V)がつながります(it ~ for ~ toで習った意味上の関係を考えましょう)。ぜひ下の例文を2~3回書き換えをしてみてください。ポイントがちゃんと分かってきますし、この次項で説明する応用の基礎固めにもなります。
He is too fat / to get through the door. =
He is so fat / that he can't get through the door.
「彼はとても太っているので / ドアを通ることができない」
(書き換えをしてみましょう)
too ~ for ~ to ⇔ so ~ that ~ can't構文の書き換え
for ~ toは意味上の主語(S')述語(V')目的語(O')といった関係がありましたが、 これを本当の主語(S)述語(V)に書き換えることがあります、のパート2です。 it ~ for ~ to の時は動詞に注意することでしたが、このtoo ~ for ~ toの書き換えでは もう一つ注意点があります。
次の各文をit ~ that 構文に書き換えなさい。
(1) | The noise was too loud for me to sleep. |
(2) | This box is too heavy for me to carry. |
(3) | This box was so heavy that he couldn't lift it.(lift「持ち上げる」) |
(4) | He was so weak that he couldn't lift it.(weak「弱い」) |
(1) | 「その騒音はとても大きかったので / 私は眠れなかった」 The noise was too / loud for me to sleep. = The noise was so loud / that I couldn't sleep.基本は大丈夫ですね。主節動詞の時制に注意してcan't/couldn'tの使い分けをしましょう。 |
(2) | 「この箱はとても重いので / 私には運べない」 This box is too heavy / for me to carry. = This box is so heavy / that I can't carry. × = This box is so heavy / that I can't carry it. ○なぜitを補わなければいけないのでしょうか。6(4)でも実は同じことがあったのです。carry(Vt)が他動詞なのに目的語がないのはおかしいと気づけましたか?この意味上の目的語を考えてみるとThis box is too heavy / for me to carry (this box). 「この箱はとても重いので / 私には(この箱を)運べない」文頭にこの目的語があるため、繰り返しをさけて省略されていたわけです。これをit ~ thatで書き換えた場合、接続詞のthatは節を2つつなげた形(SV that SV)になるため、それぞれの節で要素がそろっていなければいけないのです。This box is so heavy that I can't carry. × (目的語のthis boxがないため) This box is so heavy that I can't carry it(=this box).○(1)はsleep(Vi)自動詞だったため、このように目的語を補ったりする必要はなかったのです。SV that SVのように節が2つ以上の文を複文、対してSVが1つの文を単文と言います。 This box is too heavy for me to carry. ○ [単文=SVが1つ] |
(3) | 「この箱はとても重いので / 私は持ち上げられなかった」 This box was so heavy / that I couldn't lift it. [複文] = This box was too heavy / for me to lift it. × [単文] = This box was too heavy / for me to lift. ○これは(2)の逆パターンですね。too ~ for ~ toの単文(SVが1つ)に書き換えたので、繰り返しになる目的語が省略されました。This box was too heavy for me to lift (it=this box). ○ |
(4) | 「この箱はとても重いので / 私は持ち上げられなかった」 He was so weak / that he couldn't lift it. [複文] = He was too weak / for him to lift it. × [単文] = He was too weak / to lift it. ○ = He was too weak / to lift. ×(3)までの問題をやると、この勘違いが出てきます。つまり「too ~ to と so ~thatを書き換える時はitを補う、または省略する」という勘違い。この文でitを省略すると何を持ち上げるのか分からなくなりますね。結局目的語の有無は、文のよく見て判別するということ、これがtoo ~ for ~ to ⇔ so ~ that ~ can't構文での注意点です。 |
too ~ for ~ to ⇔ it ~ that 構文の書き換え 目的語の有無に注意 |
【演習】 次の各文の適当なところにスラッシュを入れ、[ ]内の指示に従って答えなさい。
(1) | It is quite possible for him to master English in a few years. | [和訳] |
(2) | It is too good an opportunity to miss.(opportunity「機会」) | [和訳] |
(3) | He was too fat to get through the door. = He was so fat that he can't get through the door. |
[誤文訂正] |
(4) | The book was so difficult that I couldn't read it through. = The book was too difficult for ( )( ) read throught. |
[適語補充] |
(5) | Is it usual for him to be late? | [和訳] |
(6) | The book was so difficult that I ( ) through. 1. can't read / 2. couldnt't read / 3. can't read it / 4. couldn't read it |
[適語選択] |
(7) | 「その本はとても高かったので彼女は買うことが出来なかった」(「高い」expensive) | [2文で英作] |
ヒント
(1) | |
(3) | |
(4) |