文の重要部分(SVOC)になれる品詞は?
主語(Subject)・述語(Verb)・目的語(Object)・補語(Complement)は、文中で核となる非常に重要な役割をするもので、 これに修飾語句が加わってくると、一見文が長く難しくなったように見えます。文の中心要素なので、 重要な品詞である名詞と動詞がこれになります。名詞と動詞が文の重要な部分をつくることを覚えておきましょう。 単語の暗記や文法の履修順序で、この2つの品詞を優先するのもこのためです。
実は補語には形容詞もなることができるのですが、最初は逆に忘れてほしいくらいです。とにかく 「文中では名詞と動詞が重要なんだ」ということを焼き付けて下さい。
SVOCになれる品詞
主 語 S = 名詞 |
また同じ例文で見てみましょう。SVOCが区別できるようになるとこのように見えてきます。赤色部分が主語などの重要な部分、残りのほぼ半分が余計な修飾語句でしめられています。
ex. | We were talking over the phone, when suddenly the line went dead. 「私達は話をしていた/回線が切れた」I have little time to talk with you. 「時間がないんだ」 |
文の重要な部分だけでもおおよその内容は分かりますね。くり返しになりますが、この文の重要な部分=主語・述語・目的語・補語を区別できることが必須です。そのためにも名詞・形容詞・動詞・副詞の修飾関係をいえることがその土台になります。
自動詞・他動詞とはどんなもの?
ここまでは「名詞と動詞が品詞の中で重要」と説明してきましたが、動詞の重要度は次元が違います。なにしろこの2講座~7講座まではひたすら動詞に関する単元です。名詞は10講座、形容詞・副詞は12講座の予定ですが、扱う分量を比べてみれば、その重要さをイメージしてもらえると思います。
なぜこんなにも違うのでしょうか?その理由は動詞が文の形(構造)を決定するからです。だから知っている人からすると、文の動詞を見ただけで、その文の形(構造)がすぐ分かってしまいます。長文もヒアリングも、動詞を見たり聞いたりした途端にその後ろの言葉をある程度予想できてしまうので、読めるようになるし、聞き取りやすくもなるわけです。最初は本当に簡単な説明から入りますが、気を抜かずにしっかり読み進めていって下さい。ここではまず動詞を自動詞と他動詞に区別できることを目標にします。2・4・5・6・7・etcと色々な単元で登場してくるので、しっかりおさえましょう。
ex. | I sleep.○ 「私は眠る」 |
このsleepという行為は一人でできますね。このような他に相手やものを必要としない動詞を自動詞といいます。そのため、後ろにピリオドをつけて、すぐ文章を終えることができます。それに対して他動詞は、
ex. | I want → (何を?) ⇒ I want money. 「私は欲しい」I teach → (誰に?)(何を?) ⇒ I teach them English. 「私は教える」 |
こちらのwantとteachの行為はこれだけでは文を終えることができません。例えばteach「教える」なら、誰か教える「相手(=人)」が必ずいるはずですし、教える「もの」も必要です。後ろにその「人」と「もの」をいわない(=書かない)内は、文を終えてはいけないというルールがあるのです。このように他に相手やものを必要とする動詞を他動詞といいます。もちろん両方の使い方をできる動詞や区別があいまいな動詞もありますが、今はこのくらいでも十分対応できます。
自動詞と他動詞の区別
自動詞(Vi)=他に相手やものを必要としない動詞 |
この主語と述語が並んだ基本の形はSVの第1文型と呼ばれています。(後述)
【演習】 次の動詞をそれぞれ自動詞Viと他動詞Vtに分けなさい。
work「働く」 | show「見せる」 | start「出発する」 |
love「愛する」 | see「会う」 | hope「望む」 |
give「あげる」 | find「見つける」 | tell「言う」 |
grow「育つ」 | rain「雨が降る」 | call「呼ぶ」 |
do「する」 | teach「教える」 | turn「変わる」 |
want「欲しい」 | sleep「眠る」 | turn「変える」 |